持ち運び可能なキャノンのモバイルプリンターにTR153の後継機であるTR163が発売されます!
そこで今回、新型TR163と旧型TR153の違いについて調査してみたところ、両者には主に3つの違いがありました(価格以外)。
- Wi-Fiの通信規格の違い(新型TR163は比較的新しいIEEE802.11acに対応しており、TR153より高速で安定した通信が可能となった)
- Wi-Fiのセキュリティ規格の違い(新型TR163は最新のセキュリティ規格WPA3に対応している)
- L判フチなし写真の印刷コストの違い(旧型TR153の方が若干安い)
新型TR163と旧型TR153には上記の違いがありますが、印刷の美しさやスピード、対応用紙サイズ、本体サイズ・本体重量などには違いがありません!
購入にあたっては次のポイントを参考にしてみてください。
- 大容量のデータを印刷することがある、複数人で同時に使う、セキュリティ面を重視する人は高速、安定、安全な通信ができる新型TR163がおすすめ
- 主に一人で使用、使用頻度が少ない、Wi-Fiの無い環境での使用がメイン、という人は本体価格の安い旧型TR153がおすすめ
本文ではさらに詳しく解説していきますね(注意点もあるので是非目を通してください!)
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TR163とTR153の違いは?
新型TR163と旧型TR153の違いをわかりやすく表にまとめてみました。
新型![]() TR163 (2025年3月発売) | 旧型![]() TR153 (2020年4月発売) | |
本体価格の相場 | 約30,000円 | 約27,500円 |
Wi-Fi通信規格 | ![]() IEEE802.11n/IEEE802.11g/IEEE802.11b/IEEE802.11a/IEEE802.11ac | ![]() IEEE802.11n/IEEE802.11g/IEEE802.11b/IEEE802.11a |
Wi-Fiセキュリティ規格 | ![]() WPA-PSK(AES)、WPA2-PSK(AES)、WPA3-SAE(AES) | ![]() WEP、WPA-PSK(TKIP/AES)、WPA2-PSK(TKIP/AES) |
L判フチなし写真の印刷コスト (用紙含む) | 約19.8円 | 約19.5円 |
冒頭でも述べた通り、新型TR163と旧型TR153では主に3つの違いがありました(価格以外)。
それぞれについて詳しく見ていきます。
違い①:Wi-Fi通信規格
新型![]() TR163 (2025年3月発売) | 旧型![]() TR153 (2020年4月発売) | |
本体価格の相場 | 約30,000円 | 約27,500円 |
Wi-Fi通信規格 | ![]() IEEE802.11n/IEEE802.11g/IEEE802.11b/IEEE802.11a/IEEE802.11ac | ![]() IEEE802.11n/IEEE802.11g/IEEE802.11b/IEEE802.11a |
新型TR163と旧型TR153の主な違い1つ目はWi-Fi通信規格です。
旧型TR153ではIEEE802.11n/IEEE802.11g/IEEE802.11b/IEEE802.11aの4つの規格に対応しているのに対し、新型TR163では更にIEEE802.11acも追加され5つの規格に対応するようになりました。
それによって何が変わったのか?ですが、まずは下の表をご覧ください。
世代 | 通信規格 | 最大通信速度 | 周波数帯 |
---|---|---|---|
第2世代 (1999年) | IEEE802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 | |
第3世代 (2003年) | IEEE802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
第4世代 (2009年) | Wi-Fi 4 (IEEE802.11n) | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
第5世代 (2013年) | Wi-Fi 5 (IEEE802.11ac) | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
表にある通り、IEEE802.11ac(Wi-Fi 5)では最大通信速度が6.9Gps(6900Mbs)となっており、理論上ではひとつ前のIEEE802.11n(Wi-Fi 4)と比べると10倍以上の速度になっているため、
IEEE802.11n(Wi-Fi 4)までしか対応していない旧型TR153に比べると新型TR163はより高速な通信が可能になりました。
そして、周波数帯に関しては電波干渉の影響を受けにくい5GHz帯に対応しているため、比較的安定した通信が期待できるでしょう。

ただし注意が必要なのは、お使いのWi-FiルーターやPC・スマホなどのデバイスも同じ規格に対応している必要がある点です!
新型TR163を購入してもルーターやPC・スマホがIEEE802.11ac(Wi-Fi 5)に対応していない場合はその恩恵が受けられませんのでご注意ください。
(余談ですが、現在は更に新しい通信規格IEEE802.11ax(Wi-Fi 6)が主流になりつつあります。)
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違い②:Wi-Fiセキュリティ規格
新型![]() TR163 (2025年3月発売) | 旧型![]() TR153 (2020年4月発売) | |
本体価格の相場 | 約30,000円 | 約27,500円 |
Wi-Fiセキュリティ規格 | ![]() WPA-PSK(AES)、WPA2-PSK(AES)、WPA3-SAE(AES) | ![]() WEP、WPA-PSK(TKIP/AES)、WPA2-PSK(TKIP/AES) |
新型TR163ではWi-Fiの通信内容を暗号化する規格(Wi-Fiセキュリティ規格)として最新規格のWPA3-SAEに対応するようになりました。
また、古い規格で致命的な脆弱性が指摘されているWEPに関しては新型TR163からは非対応になりました。
(もちろん旧型TR153でもスマホ・PCが比較的新しいセキュリティ規格のWPA2-PSKに対応しているのであればWEPを使う必要はありません)
暗号化方式に関しても旧型TR153はTKIPとAESの両方に対応していましたが、新型TR163では脆弱性の指摘されているTKIPを切り捨て、AESのみに対応するようになりました。

小難しい話になりましたが、新型TR163ではセキュリティ仕様が見直され、より時代に合った製品になったと言えます。
ただ、ここでも注意が必要なのは、たとえプリンターが最新のセキュリティ規格に対応していたとしても、無線ルーターやスマホ・PCがその規格に対応していなければ使うことができません。
セキュリティ面を重視する人は事前にお手持ちの機器類のセキュリティ規格を確認することをおすすめします。
(2019年頃から最新規格のWPA3に対応している機器が発売され始めました)
セキュリティ規格に関しては最新のものであるに越したことはありませんが、使用頻度が少ない(プリンターの電源を切っている時間が長い)場合や、ダイレクト接続と言って無線ルーターを介さずにプリンターとスマホ・PCを直接接続する使い方をする人にとっては旧型TR153のセキュリティ規格でも問題にはならないかもしれません。

無線ルーターを介さない場合はプリンターがインターネットとつながらないので、その分、外部からのハッキングのリスクは低くなります。
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違い③:L判フチなし写真の印刷コスト
新型![]() TR163 (2025年3月発売) | 旧型![]() TR153 (2020年4月発売) | |
本体価格の相場 | 約30,000円 | 約27,500円 |
L判フチなし写真の印刷コスト (用紙含む) | 約19.8円 | 約19.5円 |
L判フチなし写真を印刷する際のコスト(用紙代含む)に関しては、旧型TR153の方が若干ではありますが安くなります。
写真印刷がメインの人にとっては少しでもコストが低い方が嬉しいとは思いますが、100枚印刷したとしても30円ほどの差ですので、それほど気にしなくても良い差かなと個人的には思います。
また、この表にあるコストはキヤノンの写真用紙・光沢ゴールドという少し高めの写真用紙(1枚8円ほど)を使った場合のコストになりますので、他メーカーの安価な用紙を使えば1枚当たり数円程度のコスト節約も可能です。(ただし印刷品質は保証されません)
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TR163とTR153の共通点
ここまでは新型・旧型の違いについて解説してきましたが、続いては両者の共通点について解説します。
全てではありませんが、主な点についてのみ記載しておきます。
持ち運び可能なコンパクト設計
重さ約2.1kg、幅約322mm 奥行き約185mm 高さ約66mmで少し分厚めのノートPCのようなサイズ感なので、持ち運びはもちろんのこと、自宅やオフィスで使う場合にも場所を取りません。
また、給紙トレイを閉じれば引き出しや棚などに収納することもできます。
※持ち運び時に便利な外付けバッテリーは別売りになります。バッテリー無しの場合は付属のACアダプターが必要です。
写真も文字もキレイな「5色ハイブリッド」インク
写真に強い染料インク4色と文字に強い顔料インクの5色インクタンクを搭載。
写真は粒状感を感じさせない美しい仕上がりに。文字は小さな文字までくっきりにじまず仕上げます。
またフチなし印刷も可能で、L版だけでなくA4サイズにも対応しいるのでお気に入りの写真を大きくプリントすることができます。
高速印刷
コンパクトサイズながら、1分間にA4普通紙で約5.5枚のカラー出⼒が可能です。
Wi-Fiの有無にかかわらずワイヤレス接続が可能
Wi-Fiのある環境ではWi-Fiルーター経由で接続、Wi-Fiのない環境ではルーターを経由せず直接接続、また、USBケーブルを使っての接続も可能ですので、インターネット環境を問わず使用することができます。
iOS/Androidはプリンタードライバー不要
iOS/Android端末に関してはプリンターと接続するだけですぐに印刷することができます。(AirPrintまたはMopriaの仕組みを使用)
新型TR163がおすすめな人は?
新型TR163がおすすめな人は次のとおりです。
- 大容量のデータを印刷することがある、複数人で同時に使うなど、データ通信量が多くなることが想定される
- セキュリティ面を重視する(仕事で使う人、個人情報を扱う人)
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旧型TR153がおすすめな人は?
旧型TR153がおすすめな人は次のとおりです。
- 少しでも本体価格が安いほうがいい
- 主に一人で使用する、大容量のデータは扱わない(データ通信量が少ない)
- セキュリティ面をそこまで重視しない(使用頻度が少ない、Wi-Fiルーターを介さずに使用する)
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【まとめ】Canonモバイルプリンター新型TR163とTR153の違いを比較!
キャノンモバイルプリンターの新型TR163と旧型TR153の違いを比較してきました。
繰り返しにはなりますが、主な違いとしては①Wi-Fi通信規格、②Wi-Fiセキュリティ規格、③L版フチなし写真の印刷コストの3つでした(本体価格の違いは除く)。
新型![]() TR163 (2025年3月発売) | 旧型![]() TR153 (2020年4月発売) | |
本体価格の相場 | 約30,000円 | 約27,500円 |
Wi-Fi通信規格 | ![]() IEEE802.11n/IEEE802.11g/IEEE802.11b/IEEE802.11a/IEEE802.11ac | ![]() IEEE802.11n/IEEE802.11g/IEEE802.11b/IEEE802.11a |
Wi-Fiセキュリティ規格 | ![]() WPA-PSK(AES)、WPA2-PSK(AES)、WPA3-SAE(AES) | ![]() WEP、WPA-PSK(TKIP/AES)、WPA2-PSK(TKIP/AES) |
L判フチなし写真の印刷コスト (用紙含む) | 約19.8円 | 約19.5円 |
どちらにするか悩む場合は次のポイントを参考にしてみてください。
- 大容量のデータを印刷することがある、複数人で同時に使う、セキュリティ面を重視する人は高速、安定、安全な通信ができる新型TR163がおすすめ
- 主に一人で使用、使用頻度が少ない、Wi-Fiの無い環境での使用がメイン、という人は本体価格の安い旧型TR153がおすすめ

ここまで長々と書きましたが、価格差は2,000円~3,000円程度なので、難しく考えず最新モデルを選ぶ!というのもひとつかもしれません。
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